忘れられない海外の旅はジャズバーでの出来事だった

2018.05.06 (日)

ニューヨークのジャズバーに行ったのは大学4年の卒業旅行。
西海岸からカナダそして東海岸とサーフ&スノーの旅。

5人で行ったけど、出発は3人、途中で5人になりまた離れて合流しての旅。
宿も決めずに、キーウエストでは深夜の2時頃まで宿が決まらなかった。

 

卒業も決まっていないのに3週間の卒業旅行。
ほんとに愉しかった。

 

すでに30年近く前の事になるけど、今でも凄く思い出に残っているのがジャズバー。
ジャズバーに行ったからって、ジャズが良かったとかそんなことは全然覚えていない。

 

そこには誰も付いてきてくれなくてね。
ニューヨークの夜は怖いからとか言われて。

 

でもね、どうしても行きたかったんだ。
呑み屋に。
ジャズバーを呑み屋と評するのもどうかと思うけど、街の人が集うような場所に行きたかった。
その頃から日常を旅するが沁みついていたのか。

 

何となく安全そうな店を概観で選びカウンターに座る。
似合わかったのだろうな。
大学4年とはいえ童顔だったし、周りは大人だった。
まずは、ウイスキーを頼もうとその時好きだったワイルドターキーをオーダー。

でも、全然通じない。
ビールが欲しいのかなんて聞き返される。
発音記号通りのような感じの唇で、再度「ワイルドターキー」と発音するが通じず。
何度か繰り返し、他のウイスキーも口にするがこれがまた通じない。

 

なんて難しいんだ、ウイスキーを1杯頼むことが。
で何回目かの変更でジャックダニエルで要約合点。
ロックグラスをクルクルと回しながら、カウンターの自分に酔いしれる。

 

お替りももちろんジャックダニエル。
それしか通じないから。

 

でもね、それが愉しかった。
言葉を交わすことが。
たったウイスキー1杯を頼むことが。

 

つまみは何を頼んだか忘れたけど、お隣さんと片言で談笑してたっけな。
たしか年上の女性だったと思
会話の内容なんか全然覚えていないけど。

でも愉しくコミュニケーション取れていたのかな。
そしたらね、ナンパされたのよ。
ホテル何処って。
送って行くよって。
大丈夫、問題ないからって。

でもね、ホテルの部屋にはニューヨークの夜を怖がって来なかった友達が待っているし。
とか言って、のらりくらりと交わしたんだけどね。
何度か大丈夫、ダイジョブって言われて。

 

ま、結局それには応じきれなかったのだけどね。

 

でも、この3週間の旅でと言うかその後、何度も海外にも出かけたけど旅の思い出と言われたら、このシーンかな。
先日も旅関連の研修で思い出の旅の題で会話したんだけど、この事を話した。

 

何だろう、ニューヨークの日常の夜を愉しめたから。
ナンパなんてそれまで渋谷とかのイメージだったが、それを異国の地でも味わえたから。
ニューヨークだからって、ナンパがしょっちゅう行われているかは分からない。

 

観光地巡りだけだったらこんな事には出会えなかった。。

 

その店もガイドブックに出ているような処でもなく、地元の人が来るような店だった。

 

何が心に残るのか。
どんな事が思い出になるのか。

 

 

日常を旅するの忘れられないワンシーンである。

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