只見線に乗って川の流れを眺めながらビールを愉しむ 只見線会津川口駅
水上駅から出発した長岡駅行きの各駅停車は立つ人まででる混雑ぶり。さすがお盆だ。
しかしなかなか車内の乗客は減らない。
越後湯沢駅に着いたらガラッと空くだろうと思ったが、そうでもない。
もしや、もしかしてと思ったら案の定、小出駅で降りる人が多い。そして人の向かうのは、只見線のホーム。
2両の汽車が、観光客と言うより多分青春18切符ユーザーであろうと思われう類人が多く見受けられる。
その中で地元と思われる方々もちらほら。
越後広瀬駅で高校生を含む数人が降りたつ。
彼らは普段、少ない乗客の中で通学しているんだろう。
汽車の待ち合わせまではどうやって時間を過ごしているんだろう。
小出駅前にはファーストフード店なんかあるのか。
豪雪地帯のこの辺り、冬はどうしているんだろう。
なんて、色々妄想してしまう。
地元の客を数人ずつ降ろすと乗っている汽車の終着只見駅につく。
只見駅から会津川口駅まではバスが運行している。
2011年の台風により、鉄橋が流されてしまったから。
都会ならすぐに復旧するのだろうけど、1日あたり数十人の乗客であればね。
多分この先も繋がらないだろう。
ここでゆっくりと駅前のぶらり散歩をしたいところだけど、数時間汽車が無く目的地の会津若松駅に着くのも真っ暗な中になってしまう。
泣く泣くバスに乗り込み会津川口駅にバスで向かう。
汽車の通らない只見線は雑草が生繫り、廃線のようだ。
列車の通らなくなった線路は傷むのも早い。
人の住まなくなった家もしかり。
流された鉄橋に自然災害の凄まじさを感じながら、程なくして会津川口駅に到着。
ここからまた、汽車に乗って終着まで目指す。
が、やはり必要なのは酒である。
十数分の接続時間に、駅前を歩くのはただ一人。
結構な乗客がいるのに皆、乗り通すだけ?
もったいないよ。素通りなんて。
駅前には色んな顔があるんだから、ちょっとでも覗いてみようよ。
ほら、こんな酒屋が。
実に渋い。
奥からおばあちゃんが出てきて、この街や店の話をしてくれる。
これが良いんだよ。
街を知るには、地元の人との会話が一番。
汽車が出るまでのわずかな時間だが。
わずかでも地元の人との繋がりを持てるのが良い。
車窓に映る福島の風景には福島の酒が似合う。
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