世界遺産 石見銀山の積出港の街で歴史と温泉と酒を味わう旅 山陰本線 島根県温泉津駅
島根県温泉津にある沖泊。
この沖泊は石見銀山からの銀の運び出しや、銀山で使用する物資の積み下ろしが行われていた。江戸時代は北前舟に寄港地だった。
なんて話をカフェで聞いたら、もうこれは行くしかない。
汽車の時間や次工程は後で考えればよい。
温泉津の集落から700m位を歩き着いたのは静かな港。
4,5百年もの昔にはここで銀や物資が行き来していた頃を思い浮かべる。
今はただ静かな海だがその場所の背景を知ることによって、捉え方や感じ方が全然違ってくる。
岩にある穴は舟を繋ぐものだとか、集落から離れたこの地に10戸ほどの住宅がを見たり。
賑やかであっただろうこの沖泊をずっと眺めていたい気分だ。
そして集落の途中にある白砂の山。
これはガラスの材料になるようだ。
集落に戻りカフェの裏側を散策する。
港が賑わっていた時の歓楽街の名残を感じられる。
人が集い繁栄した街には歓楽街がある。
銀山や舟での労働の疲れを、ここ温泉津で酒を呑み風呂につかりそして快楽も求めたのであろう。
そんなことを思い浮かべ風呂屋に向かう。
元湯で熱い風呂を浴びてビールで一杯やりたい。
わずか300円を払いレトロな雰囲気を味わう。
番台のおばちゃんからも、湯船に入る前のおじちゃんからも入り方を教わる。
なんたって48℃近くにもなるんだから。
まずは体に湯をかけ41℃ほどの湯船に浸かり、体を慣らしてから48℃の湯船に入る。
まるで熱湯コマーシャルのダチョウ俱楽部になった気分。
ここでも地元のおじちゃん達と会話を交わし、そんなこんなで次の目的地、江津市まで送ってくれることになった。
こんな出会いも汽車を2本(2時間以上)遅らせて温泉津の街を堪能したからだろう。
風呂上がりに近くの酒屋でビールと開春を頂きそして、江津駅と向かうのであった。
カフェ、観光案内所、風呂屋、酒屋、そして風呂屋で知り合い車で送ってもらったおじちゃんの方々との会話があり、そのおかげで温泉津の街の面白さが一層深まった。
どうしても次の日に広島には行かなければならない用事があった為、江津に向かい温泉津を後にしたがそれがなければここに泊まりたかった。
もっと色々な方との出会いを愉しみたかった。
1泊いや2泊はゆっくりとしたい場所だ。
東京からは遠い場所である。
特急も停まらない駅である。
だからこそ時間がゆっくりと流れているし、観光地化されていないそのままの街を味わえる。
日常を旅するにはぴったりの街。
今では希少価値の寝台特急サンライズ出雲そして、出雲大社での縁結びをお願いしての旅と組み合わせて行ってみるのも良いね。
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